木彫りの熊

「北海道のおみやげ」として今なお存在感のあるものに、「木彫りの熊」があります。→木彫りの熊 [トミヤ郷土民芸]

特にこれといった商品名や特別な名称があるわけでもなく、「木彫りの熊」、または「木彫熊」が正式名です。

四つん這いになった熊が鮭を咥えているのが基本的なデザインですが、最近では熊がパンダになっているなどアレンジされたものも出回っています。

大正12年、当時の尾張徳川家当主だった徳川義親が、スペイン旅行で買ってきた木彫りの熊を、旧尾張藩士の入植した八雲町の「徳川牧場」に送り、冬の収入源として制作することを提案したのが始まりです。

以来八雲町では農作業の合間の副業として、手作業で木彫りの熊が作られていきました。

昭和になる頃には八雲の木彫りの熊は、ブランド力のある工芸品として人気を集めていきました。

そして昭和5~6年ころになると旭川などほかの地域でも生産が始められ、戦後には製作機械による大量生産体制までできました。

量産できるところではデパートなどの大量注文に充分応じることができますが、八雲の人々はあくまでも手作りにこだわったため、なかなか生計が立てられず、今では高齢となった職人さんが唯ひとり残っているだけです。

木彫りの熊を見つけたら、どこで作られたかを調べてみてください。

ものすごいプレミアムが付くかもしれませんよ。